気まぐれ日記 2023年2月

2023年1月はここ

2月1日(水)「自分も断捨離?・・・の風さん」
 2月になった。時間の進みは止まらない。月例の仕事がある。昨夜のうちにカレンダーの更新はしておいた。今日は掃除関係。レンジフード、空気清浄機そして配管と鏡だ。昨年末で完了した天井の染み取りだが、リビングに残っている部分があったので、それもやった。これで、リビングは完全に終了。
 ブランチ後、2階へ行き、片付けの続き。やっと長男の部屋のスペースが元に近くなってきたので、半年ぶりにメルカリ出品をすることにした。どういう意味かというと、日光の明かりの中、勉強机の上で、品物の写真を撮るのである。人工の明かりを使うと、影ができやすいので、その対策がけっこう大変である。その点、日光を利用すると(つまり照明なしの明るい部屋で撮影すると)スマホで写真が撮りやすいのである。
 被写体としても楽そうな、音楽CDを選択した。撮影後は、ネットで相場の価格を確認し、メルカリ市場での売れる価格(出品している中でのほぼ最低価格)を決めて出品した。
 断捨離が苦手な私は、こうやって細々とメルカリで所有物を減らしていく。困った性格だが、仕方ない。自分(アイデンティティ)を捨てることもできないのだ。最後の最後で出家して目が覚める(悟りを開く)かもしれないが(笑)。

2月2日(木)「ETCカードの利用・・・の風さん」
 並行して読んでいる本が、1月末で読み終わらず、2月に入っている。新たに読み始めた本もあって、ややペースが落ちたかもしれない。読書を含めて、やはり雑務を片付けないと、執筆中心の生活に戻れない。
 ホットミルクとトーストの朝食後、2階へ出動して、その雑務に取り組んだ。それらの中に『日本機械学会誌』の記事のスキャナー読み取り保存というのがある。そもそも学会誌を片付けていきたいのだが、その前に目を通すと、気になる記事がある。学会誌そのものは廃棄したいので、とりあえずスキャナーで読みって、PDFにして保存しておくことにしている。どうせもう読まないだろう(読み返す機会もないだろうし、機会があっても記事のことを忘れている可能性も高い)。分かっていても、性分なのでこういった行動をとるわけだ。この件に関しては、成り行きで、昨年度の学会誌に優先的に目を通す必要性が生じてしまった(笑)。
 夕方から、確定申告のための収支決算書の書き込みを再開した。一昨年は外出行動が極端になかったが、昨年の春からそれが復活していた。特に、キャメロンでの遠出が一気に増えた。高速道路料金は、ETCカードの登録をしてあるので、利用証明書を印刷できるし、マイレージがたまっているのも確認できる。ところが、この確認を久しぶりにやったことで、問題が発覚した。利用証明書を確認するためのIDとパスワードが分からなくなったのだ。執筆マシンを更新したので、マシンが覚えていないというのはある(旧マシンを立ち上げれば確認はできるはず)。それともう一つ、新しいETCカード2枚の利用開始があった。結局、あれこれ調べた結果、これら新しいカード2枚とも、利用証明書確認のためのIDもパスワードも共通つまり2枚保有という形になっていた。使い分けしているとはいえ、あいまいな使い方もある。今後、それぞれ別のIDにするかは、よく考えなければならない。
 それはともかく、昨年は、茨城県へ3回、仙台・福島方面へ2回、秋田へ2回、京都・大阪へ3回遠出をした。空路を利用しても、現地ではレンタカーを借りてETCカードを利用していたから、かなり走ったことが(金額から)わかった。

2月3日(金)「再び外出自粛?・・・の風さん」
 上野先生の復刊本『数学フィールドワーク』(ちくま学芸文庫)の見本が届いた。恐れ多くも解説を書かせていただいたのだ。表紙のデザインがタイトルとよく合っていたし、帯のキャッチコピーが「万物は数」とパンチが効いている。内容は素晴らしいので、私の解説が見劣りしないか気になって、念のため読み返してみた。が〜ん! なんと記述ミスが1か所あった。確認してみると、そもそも自分の原稿から間違っていて、ゲラの段階でも気付かなかったのだ。恥ずかしい。
 自分のミスで落ち込んでしまうが、読んでほしい人が何人かいるので、後日、送るつもりだ。
 今日もメルカリ出品をした。3日連続である。身辺整理のために習慣化させたい。
 確定申告のため収支記録だが、昨日のETC カード利用証明書に続いて、今日はエクスプレスカード(新幹線利用)領収書をまとめて印刷した。こちらは9月から再開していた。コロナのために外出自粛が長く続いていた。その間の気分的な落ち込みをしみじみと思い出す。しかし、復活・再開したとは言え、年が明けてから、収入の予定が激減した。今度は節約のため外出自粛となる。これも気分的には落ち込む。打開するためには、猛烈な執筆生活に入るしかない。

2月4日(土)「商売は勉強になる・・・の風さん」
 今日は立春。昨日は節分で、起床して階下へ行ったら、そこらじゅうに豆がちらばっていた(笑)。
 庭に出て、剪定せずそのままの梅の木をiPhoneで撮影した。ここ数年、実が成らないだけでなく花も咲かなくなっていたので、今度は自分がケアすると宣言した。生まれて初めて自分でケアするので、一から勉強である。よく観察すると新しい枝には花芽と葉芽がついている。花芽がついている枝は花芽ばかり、葉芽がついている枝は葉芽ばかりだ。梅の木そのものは古いので、葉芽がついている枝を伸ばす必要はないから剪定対象だが、この冬はこれからどうなるか見るため放置する。注目するのは花芽で、花が咲き、やがて実が成るのか、それが楽しみだ。
 天気が好いので、歩いて投函に行ってきた。
 4日連続のメルカリ出品の今日は、邦楽CDである。20年くらい前のもの。昨日聴いてみたが、どうしてここにあるのか分からなかった。だから買ったものではない、たぶん。もらったのだろう。名刺リストにはないので、本人からもらったのではなさそうだ。
 夜になって、そのCDが売れた。もちろん相場より安い価格を設定したが、狙っている人がいたのだろう。需要と供給がかみ合えばこういうことになるのだ。商売とはなかなか面白いし勉強になる。
 収支記録のピッチが上がってきた。しかし、今夜は長女がサラちゃんの調教にやって来たので、それは中断した。

2月5日(日)「平和な一日・・・の風さん」
 午前中、ワイフと徒歩で家を出た。空は青く、風は弱く、見通しもいい。海をこえて、遠く、雪を頂いた山並みも見える。そういう団地からの下り坂をおりていくと、途中で幾人かとすれ違う。今日は知事選挙で、坂下の保育園が最寄りの投票所である。
 投票を終え、その足で、コンビニへ向かった。子供らが小さかったとき、よく遊んだという小川の横の公園を眺めながら歩いた。少子化が進んで、そういった楽しい思い出を作れる母子の数も減っているのではないか。極端だが、生きにくい世の中になると、まるでその解決策のように戦争が勃発して国土は荒廃し、戦争が終わると復興の名のもとに、下から這い上がる。歴史はそれを繰り返してきたような印象がある。自分の生きている間に、そんなことが起きるのではないか。本気で心配することが最近はよくある。
 コンビニで売れたメルカリ出品を発送し、戻ってきたが、往復で3千歩以上歩いた。帰りは上り坂だったので疲れた。
 ルーチン後、長女を含めて3人でランチを食べたが、満腹になると同時に眠くなり、私は夕方まで昼寝してしまった。
 短い滞在時間だったが、サラちゃんと長女の距離はまた縮まった気がする。私ら夫婦も長女を真似して、もっとサラちゃんに直にさわって交流を深めなければならない。
 前回と同様に、名古屋まで長女を送り、向こうで晩御飯を食べてから帰宅した。
 平和な一日だったが、先行きの不安は次第に形になってはっきり見えてくる、そんな予感もする。

2月6日(月)「近づく確定申告・・・の風さん」
 今日も昨日に続いてまずまずの陽気だ。庭の梅はまだ小さなつぼみのままだが、これから急速にふくらんでいきそうな気がする。梅や桜のように、特に異常がなければ、毎年花を咲かすというのは、うらやましい。
 昨年の私は、集中的に花が咲いた(出版があった)。出版は不定期なので、次の予定まで時間があくと、特に時期が決まっていない今などは不安な気持ちになる。寿命が尽きるかもしれないし(笑)、一昨年などは、活動資金が枯渇し、生活資金である年金から流用した。
 零細な個人事業主の私は、貸借対照表を提出しなければならないが、そこに事業主勘定という特殊なものが出てくる。事業と生活が混然一体として流れているからだ。本来生活費のために預金してあったものを事業用に使ったり、逆に事業で得た現金を生活費として使うことが起きる。
 止むを得ず年金から事業用に使った場合、これは負債が生じたことになるわけで、貸借対照表(バランスシート)の右側(負債の部)に記載する。これを事業主借りと呼ぶ。黒字であれば、左側の資産が増えているはずで、両者はバランスがとれる。たとえば私の預金通帳の残高がからっけつだったので、事業主借りを記入しないとバランスがとれないのである。
 もうじき確定申告の時期となる。昨年のようなみじめな報告にはならないだろうが、その内容は過去のものとして、遠ざかりつつある。やはり現在と将来が気になって不安にかられるのだ。

2月7日(火)「続けよう出品・・・の風さん」
 近隣では最後となる方に『和算の道をひらけ!』を贈呈するため、訪問した。MacBookAirを持参して動画をお見せし、さらに江戸時代に400種類以上も出版されたという『塵劫記』類似書のうちの4冊(本物)も。これらにより、京都を訪れた時のことを思い出され、小説の舞台の話をしやすかった。この方は経営者なので、最後にビジネス書の話もした。
 帰りにGSで灯油を購入したが、18L当たり約100円値下げになっていた。これは助かる。帰宅して早速屋外タンクに補給しておいた。
 次の長編小説のテーマに関係する資料をまた発注してしまった(笑)。メルカリでちょっとばかり売れたから、浮かれ気分になったというのもある。しかし、困った性格だ。しかし、出品は今日もおこなったので、1週間続いたことになる。身辺整理の強い意志を持ち続けなければならない。
 昨年の収支記録が、ようやく12月までほぼ終了した。実際にオンラインで申告手続きをやりながら、抜けをチェックしていくことになる。ま、とにかく、今年は比較的早く準備が進んでよかった。
 先週末、またAmazonPrimeVideoを観た。アメリカのミステリーもの(タイトルは「ソルト」)で、凝ったストーリーの刺激を受けるためでもあった。おそらくチームで作り上げたストーリーだと思うが、小説も、読者にドキドキハラハラさせ、アッと驚かせて楽しませなければならない。ただ本格的でリアリティを求めるだけではいけない。

2月8日(水)「本を買う病気・・・の風さん」
 キャメロンの洗車のタイミングを狙っている。天気が最上位の判断材料で、今日はその候補だ。……と思っていたら、いきなりワイフから「モーニングに行こう」と提案された。夕方のウォーキングの可能性が頭にあったので、これには驚いた。「返事ははい」がモットーなので、汚いキャメロンで出かけた。
 海岸沿いのレストランで、海を眺めながら遅めのモーニングを楽しんだ。伊勢湾を行き交う船を見ていると、しばしコロナを忘れる。その後、ワイフはスーパーでの買い物があるというので、私も付近での用事を3つこなすことができた。
 昨日に続いて、必要な資料をネット検索するついでに、尊敬する吉村昭さんの本をチェックしてみた。タイトルから所有しているかすぐ分からなかったので、書棚を見てビックリ。それとは違う本が2冊ある。さらによく見てみると、他にも。吉村昭さんの文庫2冊だが、どちらも増刷を続けている。増刷時期に違いがあるから、購入時期にも間隔があるのだろう。よく調べずに買ってしまった。と書くと、さもありなん、と思われそうだが、どちらも読んでいる。読んだ本なのに、2度購入したわけだ。もうボケとしか言いようがない。墓場は近い。
 こういったショックにも全くめげず、同様に尊敬する藤沢周平さんの本を検索したら、初めて見るタイトルの本が出てきた。今度はしっかり自分の書棚を確認した。なかった。なので、注文してしまった(笑)。

2月9日(木)「メルカリで売れても・・・の風さん」
 物を棄てられない性格の私が、片付けの限界を感じてきて、最近は読書に力を入れている。特に雑誌・資料類だ。価値ある記事はスキャナーで保存することにして、あとは捨てられる。きわめて効率が悪いが、それでも、1ミリでも前進している気になる。
 前進が遅いのは保護猫サラちゃんとの距離を縮めることも同じだ。先週末、正味1日だけ調教に来た長女は、帰ってから、サラちゃんをモチーフにしたLINEスタンプをたくさんこしらえた。なかなかの出来だが、驚くことに、公開したらじゃんじゃん売れている。血統書なしのミヌエットで、毛の色があまり見たことがない金髪もどきで、長女はピンクベージュと命名している。一見の価値ある猫だと思う。今日は頑張って遊んでやった。
 歩いて投函に行った。今日も天気が好い。青空の下、年金生活者が行く、と書けば、すごくぜいたくなイメージがあるが、本人はいつ貧乏のどん底に落ちるかといつも不安でいっぱいだ。空は晴れても、貧乏性の心は曇り。損な性格だ。
 同じ本が2冊あることが分かった吉村昭さんの文庫のうちの1冊を、今日のメルカリ出品にしたら、まもなく売れた。続けて、昨日の出品(別の本でノウハウ本)も売れた。片付けの一環なのでうれしい。これくらい売れれば、効率はいいが、そんなに甘くないことは分かっている。とにかく、毎日出品し続けよう。売れれば少しはお金が戻る。まるで買い物ポイントを今ごろ取り戻しているみたいだ。せこい。

2月10日(金)「売れ続けるメルカリ・・・の風さん」
 今日は終日の雨の予報である。関東地方は東京都内含めて雪の予報だから、雨ならまだまし。外へ出てみると、傘が必要なほど降っている。快晴でも落ち込みかける気分が、こんな天候では滅入ってしまいそうだ。最近はそういう時、悪態が口から出て、魔のスパイラルに落ちることが多い。そこを我慢し、自らを励ましながら(なんと大げさな)傘をさして駐車場へ向かった。
 ワイフを駅まで送ったその足で、コンビニへ行き、メルカリ品を2つ発送した。2つは似た包装(ネコポス)なので、間違えないように、慎重に手続した。それが終わってすぐ、某同窓会費(たくさんあるがその一つ)も納入した。
 早起きしたのでまた寝るつもりだったが、ひと仕事した興奮で目が覚めてしまった(笑)。朝のルーチンを終えて、トーストの朝食。その後、また外出。気合を入れないとできないが、とにかく頑張ることにした。
 JP分局で速達を出し、JAのATMで通帳記入し、ホームセンターで目的の品物(屋内用)を購入した。
 帰宅するまでずっと雨だった。インスタントラーメンの昼食をかっこんで、長男の部屋の片付けの続きをした。昨年の超多忙の名残でいっぱいだったが、かなり元に戻った。次の大きな目標は、故障しているオーディオ機器2台の修理だ。
 今日もメルカリ出品(古い英語の参考書)をした。これで10日連続。出品を終えて階下へ降りたら、まもなくそれが売れた。書き込みもあるのだが、珍しい本だから売れたのだろう。また明日発送しなければならない。

2月11日(土)「SNSでPR・・・の風さん」
 庭の梅のつぼみが、見てちょうだいと言わんばかりにふくらんでいる。寒暖の差が激しいこのごろだが、そんなことおかまいなしに数年ぶりの開花を目指して、梅はたくましく生きている。
 私も負けじと、キャメロンで外出。何のことはない。メルカリ品の発送だ。国道に出ると、上下線(名古屋を起点として)ともクルマが多い。こんな陽気だもの、皆、外へ出たがる。
 コンビニで発送処理をし、ついでにGSまで行って灯油を買い、近くのホームセンターでサンスベリア用のスポイト式肥料を買って戻った。途中、国旗を掲げている家が1軒あった。今日は、建国記念日である。
 トルコは今年建国100周年を祝うはずだった。大地震に見舞われて、とんだ100周年になってしまった。イスラム国でありながら政教分離を貫き、ウクライナ戦争では停戦の橋渡しまでしようとしていた国なのに、どうして昨今の自然はこうも情け容赦ないのか。
 筑摩書房から注文していた『数学フィールドワーク』が届いた。上野健爾先生の依頼で解説を書かせてもらったので、PRをしなければならない。今日届いた本は知人や友人へ送るものだが、もっと広めるために、フェースブックとツイッターにも書き込んだ。SNSを活用することが重要なのは分かっているが、短い文章を書くのが苦手で(笑)、なかなかできない。 

2月12日(日)「初チェーンソー・・・の風さん」
 新聞の日曜版で必ず見るページがある。「300文字小説」だ。一般読者からの投稿で成り立っている。プロとは違った着眼点の面白さを感じることが多い。そして、川又千秋氏の講評が巧みなので感心する。10年以上続いていると思うが、かつて私も自分の小説教室で題材に使ったことがある。それが、今日、該当ページを読んでいくと、3月末で終了すると書いてあった。理由は何も書いていない。政治家の態度に理由をはっきりしろとかみつくマスコミが自身の決定にあいまいさを残すのはいけない。読者の投稿はSNSへ譲るつもりなのか。SNSに敗北したということか。
 今日も3月上旬の陽気になった。極端な屋外作業をやる勇気はまだない。しかし、昨年末に購入した電動チェーンソーを初めて試すことにした。取説には組立て方法が書いてあるが、すでに組み上がっているので、そのままバッテリを装着してスイッチを入れてみたら、スムーズに回転した。
 いちおう保護メガネと軍手で安全を確保し、オイルもちゃんと注入して、細い雑草からチェーンを当ててみた。難なく切れた。裏の土地の、以前、電動ドリルで穴を明けて除草剤を注入してあった太い切り株は、見事に枯れていて、引っ張ったら抜けた。これで試し切りをすることはできない。玄関の門横の強情に残っている切り株にアタックすることにした。かなりの太さがあったが、確実に切れていく。とりあえず土から出ている部分を10個くらい切り取った。内部はまるで生きているような、つまり生木状態だった。後日、また穴を明けて除草剤を注入しよう。
 電動チェーンソーが使えることが分かったのはよかった。
 上野先生の『数学フィールドワーク』を郵送するための宛名シールを作成した。明日投函する。
 その明日だが、天気は急転して雨らしい。しかも終日しっかり降るという。現役時代は雨が降ろうが矢が降ろうが出勤して猛烈に働いた。隠居生活とは天気との対話が主になることか(笑)。

2月13日(月)「インボイス制度・・・の風さん」
 仕事が思うようにはかどらないと、想定より早く目が覚める。それでも寝続けようとすると、思考のような夢を見る。つまり、思い悩んでいる状態の夢を見て、その中であれこれ模索する。何とも情けない。それだけ弱ってきた証拠かもしれない。
 ままよ、とばかりにやや早めに(8時ころ)起きた。外を見ると、予報通りの小雨だ。
 ルーチン後、キャメロンでJP分局へ走った。昨日用意したスマートレター8通を窓口で出し、2通買い足した。帰宅して、スマートレターの送り先へ、何を送ったのか通知するメールを送った。
 昨日送ったお尋ねメールに、知り合いの先生から電話がかかってきた。PCの調子があまりよくないので、電話で回答しておくとのことだった。ついでに、近況を色々と教えてくださったが、80歳を過ぎるとよくケガをするといった話があり、とても他人事とは思えなかった。60歳で定年退社し、現役時代と同様に活発に活動するのは70歳までとぼんやり夢想していた。その期限は今年で切れる(笑)。70代のこれからが、あまり明るく思えない。
 知り合いの先生からの回答をメールで別の先生へ伝えたら、今度はその先生から電話がかかってきた。これで、最近発生した懸案事項がほぼ解決した。こういった活動は、現役時代ほどではないにしても、躊躇せず行動したので前進したわけで、あらためてまだやれるような気がしたが、抱えている課題が多すぎる(減らせられない。どんどん増えていく)のが問題だ。
 確定申告のためにまだやることが2つあった。執筆マシンを更新したので、e-Taxのためのソフトと、マイナカード読み取り用のカードリーダーのソフトをインストールすること、そして、インボイス制度に対する自分の方針を決めることだ。
 前者はすぐに終わった。後者は動画での勉強を始めた。私も適格請求書発行事業者に登録することになる。

2月14日(火)「情報流出・・・の風さん」
 毎日身辺整理を続けている。終活とは呼びたくないが、目的はそれに近い。人生の足跡といえば恰好いいけれど、これから(残りの人生という時間であり、さらに活動可能という条件がつく)を考えたとき、必要性が低下したものがほとんどだ。たくさんある。だから、この仕事は果てしない雑務だ。
 朝食後、キャメロンで買い物に出かけた。処分する一方で、日々の暮らしのためにモノを買って増やす。イタチごっこでもある(笑)。ドラッグストアとホームセンターで買い物をして帰宅した。
 リビングのサンスベリアの葉っぱの1本が根元から折れた。半分腐っていた。新しい葉っぱも出てくるから、新陳代謝なのかもしれない。しかし、中央から先端へかけては問題がなさそうなので、そこを残して葉挿しし、再生に挑むことにした。ネットでやり方を調べたら、カットした断面を2、3日かけて乾燥させ、土に挿したときにすぐ腐らないようにするのが第1ステップだった。
 某ソフトウェア会社から、登録してある私のクレジットカード情報が流出した可能性があるとメールが来た。判明してからすでに1か月以上が経過しているそうで、不正使用されている恐れもあった。そもそも、今日も午前中に使った。明日、カード会社へ電話して、明日から使えなくするとともに、新しいカード番号を入手することにした。
 インボイス制度について3日連続して勉強した。物を売っている商売ではないが、私の顧客は私が創造した情報を物に変換して売っている。下請けの私にインボイスの発行を求めてくることはあるだろう。その準備が必要だ。

2月15日(水)「春一番ですませられない・・・の風さん」
 現役時代はあまり気にしていなかった天気予報。何となく理論的にも理解できるようになってきた(遅すぎるか)。理屈が分かったら、次は小説の文章でどのように工夫するかだ。
 今日はまた寒くなり、終日、風も強く吹くという。アレクサが春一番だと言いながら、良いことを教えてくれた。春一番は立春(今年は2月4日)から春分(3月21日)までに吹く最初の強い風のことだ。ところが、全国的に使われるようになったのは、新聞記事がきっかけだったそうだ。それ以前は、各地方で、さまざまな言い方があった。以下、ウィキペディアより:「春一番」の新聞での初出は、1963年2月15日の朝日新聞朝刊での「春の突風」という記事であるとされ、このため2月15日は「春一番名付けの日」とされている。ということで、うっかり時代小説には書けないわけだ(笑)。
 今日の最初の仕事は、クレジットカードの処置である。コールセンターに電話し、オペレーターと話したら、相手はちゃんと流出事件を知っていた。すぐに直近の使用状況も調べて教えてくれた。こうなると、話は早い。カードは今日以降使えないようにしてもらい、新しい番号のカードを送ってもらうことになった。
 夕方からマイナポータル連携も利用しながら、e-Taxの手続きを始めた。最初は順調で、すいすい進んだが、午前零時近くなって、トラブった。何度か最初からやり直している間に、ステップの踏み方をミスったらしい。
 午前2時半まで頑張ったが、冷静さを欠いてきたので、そこで中断した。
 近代建築は外部の騒音に対して強い。風は相変わらず強いが、家鳴り(やなり)しているものが江戸時代とそもそも違う(笑)。隙間風の侵入もほとんど感じられないし。

2月16日(木)「個性とはいえ・・・の風さん」
 ルーチンはそこそこで終え、e-Taxに再挑戦である。しかし、私の悪い癖で、やみくもに突っ走る(笑)。問題の本質をよく見極めないうちに、直感(哲学的な意味ではなく)を信じてひたすら作業を進める。
 あたふたと作業をしている間に、今日は届け物の多い日だった。インターホンが鳴るたびに出撃した。
 郵便物の中に現金書留があった。持参した印鑑を捺したが、宛名を見ると「鳴海風」だった。印鑑はもちろん本名である。筆名でも郵便局に登録してあるし、昨年表札も更新したので、こうやって問題なく届く。宅配でお菓子が届いた。お礼で送った本にまた返礼である。相手の先生は、どうやら私と性格が似ている。Amazonで発注した品物も2つ届いた。これは作家活動を便利にするためのものだ。
 実は、現役時代というか、社会人になってからも、会社の仕事がしやすいように、自費で購入するものが多かった。入社時に最強の関数電卓を買った。モバイルのワープロやノートパソコンは、市場に出回ってすぐ購入し、会社で業務に使った。安価な文具類でも、自分の好きなものを使いたくて、私費で購入したものを仕事で使った。
 何をやるにしても、自分流になっているらしい。気質であり性格であり、個性つまりアイデンティティなのだろう。 
 晩御飯までに、e-Taxの申告資料はほぼすべてそろった。間違いがなければ、そのまま送信となるのだが、昨日の問題の本質がまだはっきりしていなかった。ひと晩寝て、明日冷静になって、しっかりチェックしてから送信する。インボイスの登録もしなければいけない。
 最後に自制のブレーキがかかって良かった(笑)。

2月17日(金)「父の祥月命日・・・の風さん」
 快晴だ。気温もそこそこ高い。が、庭の梅はまだ咲かない。今日は父の祥月命日である。その時は寒い朝だったと思う。兄から連絡があった私は出社していて、最後に帰省した時、父に会わなかったことを後悔した。18年前のことだ。私がその時の父の年齢になるのは20年後である。粘り強く勉強熱心だった父の性格を受け継いだおかげで、こんにちの私がある。こういうことに気付いて感謝するようになるまで時間がかかりすぎた。
 切り口の乾燥ができたようなので、サンスベリアを葉挿しした。観葉植物用の土だけでなく、植木鉢も受け皿もすべてあるものを使った。農業教育に一生を捧げた父の息子らしい行動かもしれない。
 続けて、シルバーさんや自分でも切った植え込みの切り株に電動ドリルで穴を明け、除草剤をかけた。ついでに家の周囲にも。自分でできる範囲に植え込みをスリム化する必要がある。生きている間、というか体が動く間にしておかなければならない。ただし、一気にできないので、こつこつと気長にやる。これも父から受け継いだ性格だ。
 午後、ワイフと墓参に行った。雲一つない青空の下、お参りするワイフの動画を撮影した(あとで家族のLINEへ投稿した)。
 晩御飯後、少し疲れていたが、確定申告の続きに取り掛かった。頭をリセットさせて、昨夜までにやったことを点検したのだが、間違いではなさそうだったので、そのままe-Tax送信へと進んだ。すべての資料がちゃんと送信できるか、最後まで不安はあった。しかし、送信後、やっと送信した資料を見ることができて、すべてそろっていることが分かり、大きなため息ととともに安堵した。

2月18日(土)「アンドロイドとAI・・・の風さん」
 天気は下り坂らしい。俗にいう三寒四温を繰り返しているのだが、その波は徐々に落ち着いていき、春が来る。そして、青葉の季節。人間の一生と比較すると、似てはいるが、最後は春が来ないまま終わることが多い。
 近年は、外見は元気そうでも、認知症を患って終末へと向かうこともあり、四季の変化とは合わないこともある。名優ブルース・ウィルスの認知症が、とうとう公式に発表された。まだ67歳である。がんと同様に、これから認知症の治療法の研究・開発は促進されると思うが、手ごわい病気だ。
 映画「ブレードランナー」の原作の翻訳本『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読了した。1968年の原作の段階で、アンドロイドと人間の違いはほとんどなく、あるとすればそれは共感や同情といった感情だけである、と予測していた。だとすれば、将来的に人間がやるべきことは、育児〜介護と種の保存のための精子と卵子の提供だけとなる。創造力でさえアンドロイドは具備してしまうのだ。予測がどこまで当たるかよりも、この原作の世界が訪れるのは、そう遠くない。AIがかなり実用的になってきたからだ。しかも、AIには認知症の問題はない。

2月19日(日)「週末のルーチン・・・の風さん」
 昨夜から長女がサラちゃんの調教に来ている。長女は仕事を変えたので、土日が基本的に休日だ。やはりサラちゃんは長女に一番慣れていて(出窓から玄関へ移動してお出迎えまでした)、短い時間でも、この交流でまた保護猫から我が家の猫へと前進するだろう。
 深夜、サラちゃんだけでなく私も疲れてしまい、リビングで映画を観た。長女が勧める「ボス、ベイビー」で、ビジネススクールで学んだ私には何とも笑える作品だった。
 そんなわけで今日は寝坊したが、必死にルーチンから雑務に取り組んだ。購入した上野先生の『数学フィールドワーク』の代金をじぶん銀行から振り込み、数日前にお菓子を送ってきてくれた某先生へお礼のハガキを(手書きならすぐできることをわざわざ)ITを駆使して書いた(笑)。ところが、その後、また疲労が出て、かなりの時間昼寝した。
 晩御飯は韓国の辛いラーメンを初めて食べた。のどの奥が痛かった。遅くなったが、いつものように長女を名古屋まで送った。こちらから遊びに行くにはまだ時間がかかるだろう(新型コロナはまだ下火にはなっていない)。

2月20日(月)「今年7冊目の読了・・・の風さん」
 藤沢周平の小説を読了した。隠居した武士が主人公の作品で、自分の境遇と重なる部分が多くて、リアリティに圧倒された。ただし、主人公の性格というか人間性は、私とは違う部分が多い。ひと言でいうなら、小説の主人公は隠居として生きることを受け入れているが、私は会社を定年退社しただけで、作家人生は継続している。むしろ現役の時よりも力を入れている(が、思うようにいかない)。
 いくつかの用事をこなすため、キャメロンで外出した。いくつかの用事と言っても、片手で数えられるほどの項目しかない。それらからどんどん新たな仕事が発生するようなこともない。それでも、100%こなせずに帰宅することになる。今日もそうだった。持って行ったはずの銀行のキャッシュカードが見つからなかったのだ。うしろがつかえているので、じっくりと探すことはできない。
 帰宅したら、ちゃんとバッグの中に入っていた。これはどういうことかというと、手先が不器用になっていて、物を見る力も落ちているからだ。「老い」である。訓練すれば「老い」の進行を遅らせることはできるが、止めることはできない。そして、訓練できることとできないことがある。「死」は最後だが、その前段階はたくさんあるだろう。大好きなクルマの運転をやめるタイミングもある。それをうまく見極められるか、不安である。
 読了した藤沢周平の小説は、今年7冊目の読了となった。執筆を中断していると読書が進む。

2月21日(火)「留守番でも多忙・・・の風さん」
 勉強熱心なワイフが月例のセミナー受講のため名古屋へ出かけたので、屋内工事をおこなうチャンスだ。
 今日の目標は、サンルームに延長コードを使ってコンセントを増設することだ。数年に1回、大きなクリスマスツリーをワイフはサンルームに飾る。これが既設の2つのコンセントから遠いため、いつも延長コードを使っていた。今日は、この延長コードを壁を這わせて、コンセントを常設にする。できれば予備も含めて2か所作りたい。
 ところが、陳列してあるワイフの作品をどかしてみたら、板材が汚れているだけでなく腐りかけていた。これは内外の温度差で結露し、そこにカビが生えるなどした結果だろう。狭い空間にはありがちなことだ。いずれにせよ、掃除だけでなく、結露対策のために、空間を作ることも目標に加わった。
 結局、午後までかかって、何とか1か所だけコンセントの設置が完了した。
 途中でワイフのアクアで外出もし、昨日できなかったことをやり、さらにJP(ステラナビゲータ12の発注のための送金)やホームセンターにも寄り、最後は、アクアの自動洗車もして帰宅した。アクアは最後に車庫で車室内の掃除やタイヤワックスもした。
 よくあるサラちゃんとのお留守番の日だった。途中で2回おやつをあげた。早く人間(私)に慣れてほしい。

2月22日(水)「ITに強かったのでは?・・・の風さん」
 今日のワイフは、高齢の両親を元気づけるため実家へ出かけた。実家ではワイフの妹も合流する。兄しかいない私には、義理とはいえ、この妹ができたのが、当時はとてもうれしかった。今は、人生のベテランで、妹というポジションから卒業している(笑)。
 やや風はあるが、空は青く、春らしい陽気になりそうだ。庭に出て梅の木を詳細に眺めると、花が3つ開いていた! 早速iPhoneで撮影した。この調子でどんどん咲いていってほしい。でないと、桜の時期になってしまう。
 葉挿ししたサンスベリアを水を張ったバケツの中に鉢ごと入れて水あげをした。このまま1か月おいて、根が出てきたら葉挿しは成功だが、冬季は難しいそうだ。葉の根元が腐っていたら失敗だ。
 昨日に続いてサラちゃんとお留守番だが、2か月に1度の防カビ燻蒸をするため、ユニットバスの分解掃除をした。寒いので、暖房を入れてやったが、快適だった。
 ルーチン後、某出版社へマイナンバーを届ける書類を作成し、文美国保へ(芸術関係の仕事を継続していることを証明するため)確定申告の書類の写しを送る準備を始めたところから、事態が急変した。てっきり完了したと思っていた確定申告書の不備が見つかったのだ。慌ててパニック状態になったので、途中経過は書かない。不備は2件あった。
 送信済みでも申告期間内ならe-Taxソフト(アプリ)で修正ができることが分かったが、私の勘違いがいつまでも続いたため、このリカバリーには午前3時過ぎまでかかった。
 勘違いはe-Taxソフト(アプリ)が独立したものだと思わなかったことが根本原因である。そもそも国税庁のWebsiteで確定申告書を作成してe-Tax送信できたので、独立したソフトがあると思わなかった。なので、今夜初めてこのソフトを執筆マシンにインストールした。書類の不備はこのソフト上で修正できるのだが、ここで扱える形式にデータがなっていなければならない。そこで、国税庁のWebsiteで不備のある書類を、このソフトで扱えるファイル形式にして保存し、あらためてe-Taxソフトで呼び出して修正しなければならなかった。
 何とか最後までたどり着いたと思うが、途中のデータなどが大量に発生し、それらも保存したので、明日それらを整理しなければならない。
 アナログもデジタルも両方使いこなせると思っていた私は、きれいなバスタブに浸かりながら、気分的には少々落ち込んだ。失敗があるたびに、ボケと老化を意識してしまう。

2月23日(木)「インボイス制度への対応・・・の風さん」
 寝坊して10時起床。天気は曇りでやや寒い。庭の梅をチェックすると、開花の進展はない。せっかくつぼみがふくらんだのだから、すべて咲いてほしい。しかし、庭の樹木に関心を持って見守るようになるとは、まさに定年退職いや隠居生活に近付いているような(笑)。
 今朝未明までのe-Taxのその後が気になっているので、今日の重要な任務としては、その続きからである。全く不要になった資料類を削除し、残しておくべき資料もフォルダーを分けて整頓した。それが終わったところで、e-Taxで提出した資料を確かめ、送付書の記述にやや問題があると思ったので、それを修正して、再度送信した。これで本当に終了で、あとは税務署でチェックしてもらう。
 次はインボイスだ。手続きは簡単だが、その前に、もう一度勉強することにした。
 私のような零細な事業者は免税事業者としての資格は十分ある。しかし、マイナンバー制度と同じように、お客さま(私の場合は出版社など)の事務手続きを単純にするため、私は課税事業者になった方がよい。実際、2つの出版社から、私にできれば課税事業者になってほしいと手紙が来ている。それを了解すれば、出版社は私(仕入れ先)への支払いに消費税を上乗せしてくる。出版社は仕入れ税額控除をおこない、私はもらった消費税の一部を納入する。私の事業が赤字でも、この納入は行わなければならない。
 詳細は(具体的な数値までは)書かないが、零細な事業者である私は、これまでは「あいまいな免税事業者」だったが、これからは(零細な事業者である限り)「簡易課税事業者」となる。堂々たる「課税事業者」ではない。

2月24日(金)「現在のロシアはかつての日本?・・・の風さん」
 天気は予報通りに雨になった。が、予報も予測も困難なのがワイフの天気…じゃなかった機嫌(笑)。いきなり近所のモールへ行こうと提案された。返事は「はい」しかない私だが、投函とまたメルカリの発送があるので、昼前に出発したいと言ったら、何とか了解された(すぐ反対されるのが普通だが)。
 雨が降っていて、アクアを汚したくないので、キャメロンで出発。
 金曜日のモールはけっこう人出があった。新型コロナの蔓延時は、土日でもこれだけ人は多くなかった。客はほぼ全員マスクをしていて、手指消毒のアルコール、ソーシャルディスタンス確保のためのベンチの仕切りはあちこちにある。以前から減ったのは、来店者の体温測定器とテーブル席の透明な遮蔽版くらいか。いずれにせよ、この3年間はやがて失われた3年間と呼べるようになりそうだ(今でも重症者と死者が多いことは知っている)。
 初めてのレストランで昼食を摂り、ウォーキングのつもりで広いモール内を端から端まで1階も2階も歩いた。午後のコーヒータイムもここですませた。
 晩御飯後のニュースでは、ロシアのウクライナ侵攻から1年が報じられていた。自分の人生の中で、新型コロナと同様に、戦争を身近に感じることがあるとは思わなかった(湾岸戦争勃発時、アメリカへ出張して少し感じたぐらいだ)。
 そして、戦争というものが不合理な原因で発生すること、さらに過去をたどれば似た歴史があることをあらためて実感した。似た歴史の一例として、(定義がむずかしいが)日中戦争がある。当時、中国側は連合国が欧米(とソ連)だった。つまり、現在のロシアが日本で、ウクライナが中国なのと似ている。戦争は太平洋戦争に拡大し、日本は戦争をやめることができず、犠牲者の山を築いた。最後の最後まで国民は日本の正義と勝利を信じ込まされていた。現在のロシアと似ている。第三次世界大戦になるかどうか、判断材料は多くて予測困難だが(国連は機能しないだろうし)、もしそうなれば、ロシアは日本と同じ道へ踏み込むのだろうか。
 就寝前にダメ押しのインボイス制度勉強をした。

2月25日(土)「インボイスも申請・・・の風さん」
 雨が上がって青空が戻ったが、風が強い。今どきの典型的な天気だ(ダジャレではない)。
 またメルカリが売れたので、発送処理ついでに、灯油を購入のため、キャメロンで出かけた。好天気の日曜日は、観光地の道路はクルマが多い。帰りは地元の人しか走らない裏道を選んだ。キャメロンの距離計が22万キロに近付いている。来月、滋賀県に行く予定なので、そこで22万キロを達成するだろう。あと5年乗ることを考えると、27万キロまで行くかもしれない。ちゃんとメンテしながらなら無理ではないと思うが、だんだん長距離は控えることになるだろう。
 ルーチンを終えてから、読書タイムにした。『ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記』を読了した。『JAFMATE』に短い文章が載っていて、本当に彼女が書いたの?と衝撃を受けたので、購入した本だ。編集者の手がいくらか入っていようとも、元の原稿は彼女が書いたものに違いない。それを確信できた。そして、私には書けない表現がいくつもあって、大いに反省させられた。内容は、もちろん「これが戦争の実態だ」と分かるリアリティに満ちている。マスコミのくだらない報道よりもはるかに読む価値がある。さらに、おとなとはこうあるべきということを、少女から教えられた。
 かなり勉強ができたので、やっと適格請求書発行事業者の登録申請をe-Taxソフト(WEB版)から送信した。 e-Taxソフト(WEB版)は、アプリではない(笑)。そもそもこのWEB版がアプリと全く同じ機能だったら(つまり、どちらから入っても同じことができるのなら)、私のようなボケ老人でも混乱なく、確定申告や申告済書類の修正がスイスイできたのだ。
 これで確定申告とインボイスに関する送信は一段落である。あとは結果を待つ。登録番号を入手できたら、出版社へ連絡しなければならない。

2月26日(日)「久しぶりのウォーキング・・・の風さん」
 今日も天気は好いが風が強い。昼食後、ワイフがウォーキングに行こうと言い出した。おそらく1年ぶりだ。もちろん、私の返事は「はい」しかない。
 真冬に近い服装にした。スキー帽をかぶり、毛糸の手袋も。強風で体温が奪われて、風邪をひいたら、健康維持のためのせっかくの運動が本末転倒だ。最近オープンしたスーパーがゴールで、そこまでのウォーキングコースは色々あって、すべて慣れている。ただ、1年ぶりなので、変化があるかもしれない。田んぼのあぜ道を歩くときは、風が強くて寒かった。ごちゃごちゃした住宅地に入ったら、以前あった小さな公園(すべり台やブランコがある程度の)が、何もなくなって「売地」になっていた。少子化が進んでいることは分かるが、公園をなくすのは早すぎる。しかし、どこを歩いても、小規模な太陽光発電が次々にできているのを目にする。もはや当地は、元からある観光と太陽光発電の土地になってしまうのか。
 スーパーで買い物をして帰宅したが、頑張って歩いたので、汗をかいた。そして、久しぶりのせいだろう、疲れた。やはりもっと歩かなくても、ボケ老人を通り過ぎて棺桶に入ってしまう。約2時間近いウォーキングで、おそらく7000歩くらい歩いたろう。おかげで、夕方のホットタイムが良い気分だった。
 今日の雑務としては、年度末が近いので、たまっているいくつかのポイントを交換しておいた。

2月27日(月)「雑務処理の山?・・・の風さん」
 新鷹会の勉強会に初参加したのは、34歳のときだった。勉強会には才能のある若手が多くて、同志でありながら、ライバルだとも感じていた。しかし、そんな自意識過剰は私ぐらいで、一流のプロを目指していると公言している人はほとんどいなかった。実際、多くの才能が、プロとして看板をあげることなく、やがていなくなった。それらの人たちの中で、「生きていくことだけで大変で・・・」と言っているうちに、消えていった人がいる。印象的な言葉で、その後、私自身も、何度も同じ言葉をつぶやきかけた。実は、今でもそうだ。
 やりたいことをすべてやれる人はいない。それは分かっている。結局、取捨選択になるのだが、判断基準は時と場合によって変化する。特に現実というのが、最も重い。人間の人間たるゆえんだろう。
 1日の行動をつぶさに書けば、雑務処理の山のようになる。しかし、それらもいちおう取捨選択した結果であり、目標である小説執筆を断念したわけではない。
 それでも、試しに羅列してみるか。起床時から既に決めていた行動だ。電話を2本かけた。銀行振り込みを1つした。 hairdye をした。梅の開花を確認したあと、歩いて投函(途中で見慣れない猫2匹の写真を撮った)してきた。週末の詳細タイムスケジュールを作りながら、新幹線の切符を予約した。メルカリに1つ出品した。短篇を1つ読んだ。
 風もなく、気温は一か月後の平均気温まで上がったから、暖かさを感じるほどだった。懸案の屋外作業がいくつかある。それぞれ重たい仕事だ。気候の良いうちにこなしたい。

2月28日(火)「戒名授与・・・の風さん」
 さらに暖かくなり、それに素直に呼応するように、梅の開花が一つ二つと進んだ。
 ブランチ後、キャメロンで心月斎へ向かった。待望久しい戒名をいただきに行くのだ。昨年の『鬼女』完成で、前の住職さんにその作品にちなんだ戒名をお願いしてあった。自分の生きた証しの一つになる『鬼女』だからこそ、そういう気持ちになったのだ。読書好きの住職さんとの出会いも、運命を感じていた。
 昨年傘寿(八十歳)を迎えた住職さんは、曹洞宗大本山永平寺からお祝いの五条衣(ごじょうえ)、別名絡子(らくす)をお祝いにもらった。その記念すべきものに、私の戒名が薄墨で書いてあり、絡子ごといただいた。こちは大いに恐縮してしまったが、そもそも禅宗の考え方には、物に対する執着はない。私のような物欲の塊の対極にある。
 戒名は「観月蓮台居士(かんげつれんだいこじ)」(ちなみに、亡き父も母も同じ六文字の戒名をつけてもらっている)。お釈迦様は蓮の上に鎮座されている。その視線は月をこえてさらにその先、宇宙へと向けられている。なんと壮大なスケール! 『鬼女』を何度も読んだ前の住職さんが抱いた私のイメージがこれだという。確かに、観台(天文観測所のこと)という文字も含まれているが、恐れ多い。実際の私はお釈迦様の掌の上の孫悟空以下である。しかし、「観月蓮台居士」は、私の究極の目標と言えるだろう。美しくも気高い目標ではないか。
 戒名代は請求されなかったが、日ごろのお礼の気持ちとしてお布施を受け取ってもらった。
 身に余る戒名だが、落款として使いたいと思い、試しに一つのパターンを発注した。出来栄えを見て、別バージョンも作ってみたい。
 煩悩で満ちた風さんだが、戒名を授かって、お釈迦様の弟子の末席に連なることができ、ようやくまともな人間になれそうな気がしてきた。


2023年3月はここ

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